根管治療は歯科の診療の中で独特の治療です。虫歯が歯の奥深くまで進行して歯髄の組織(神経)まで細菌感染して痛み凍み又は激痛等の症状が有ります。この時は神経が走行する絹糸のように細い感染した根管内を無菌化しなければなりません。難しいのは神経の走行が真直ぐでなくてカーブしているのでこれに対応して適切に処置する事です。
1、術前のレントゲン写真の左の歯が細菌感染して顎の骨まで炎症が拡がっており、時間が経つにつれて症状が進行していました。抜歯をしないで保存するように患者様から言われましたが、勿論この程度では抜歯をする必要はありません。適切な根管治療を行えば十分に保存が可能です。患歯にラバーダムを装着して詰め物を除去し、マイクロスコープを覗きながら、根管治療用の様々な器具を使って治療を進めてゆきます。
2、術後のレントゲン写真です。画像左側の歯ですが、根管内を何回も消毒・洗浄しながら無菌化し、最後に2種類の薬剤でここを密封充填しました。白い薬剤がカーブしているのが見えます。これで精密な根管治療は終了し、痛み等の症状も消失しました。今まで当医院でのこの治療の成功率はおよそ95%位になります。