上顎大臼歯には通常3本の根管があると言われていますが、実はもう一本の根管、即ち第4根管が隠れている事が多々あり、これが無菌化されずに治療が終了されているので、その後痛みや腫れ等が出るケースに遭遇します。この第4根管は顕微鏡下で観察しないと発見しにくいものですが、今回もこれが綺麗に治療が出来ました。
① 咬むと痛みが有りました。冠と支台を撤去して再発していた虫歯を綺麗にしている所です。歯の壁が大きく崩れているので歯に接着の処理をして壁を作ります。
② 壁が出来たので患歯にラバーダムを装着して根管治療をする準備が整いました。これが無いと安心して安全に根管治療をする事が出来ません。
③ 術前のレントゲン写真です。画像右端の歯ですが、根管が綺麗に清掃されていませんでした。
④ 術後のレントゲン写真です。根管内を無菌化してここに薬剤を密封しましたが、左に見える白い根管が先端で僅かですが、二股に分かれています。ここに第4根管が有ります。術前時の疼痛はすっかり治りました。