ブリッジがかかっていた歯に細菌が侵入して、歯の深部に在る歯髄腔が感染しました。一旦感染すると、歯髄腔は人体の中で細菌が増殖し易い所です。この細菌は全身を廻り、全身疾患のリスクになりますので根管治療をして早くここを無菌化する必要が有ります。
① 術前のレントゲン写真です。今まで歯と、白く見えるブリッジとが繋がっていましたが、今は虫歯で両者は分離しており、歯の根の中の歯髄腔が細菌感染しています。その為自発痛が止まりません。
② ブリッジを外しました。夥しい細菌叢が付着して虫歯が深く進行していました。画像は虫歯を取ったところで歯の根の断面を見ている所です。断面中央の細長く着色されている所が歯髄腔です。然しこの状態では根管治療に必須のラバーダムをかけられません。
③ 歯に接着の処理をして充填用の素材で壁を立ち上げたので、ラバーダムを装着出来ました。これから顕微鏡下で慎重に根管治療を始めます。
④ 術後のレントゲン写真です。根管内を拡大・清掃し、無菌化してここを薬剤で根管充填しました。細く白く見えるのが薬剤で、根尖部まで緊密に充填されているのが分かります。痛みは無くなりました。