感染根管治療が不十分なまま長い間放置されていたので根尖部に嚢胞が出来ていました。当医院で根管治療をした後に大学病院でこの嚢胞を綺麗に除去し、歯の保存を図りました。
① 画像中央の上顎小臼歯に強い違和感が有ります。根管治療を依頼されました。
② 根管治療をする為に冠を外したらラバーダムを装着出来ないほど歯が大きく欠けていました。このままでは顕微鏡を使った根管治療が出来ません。
③ 患歯に接着充填をして歯の周りに壁を作りました。
④ 壁のおかげでラバーダム装着が出来ました。根管治療をする時は必ずラバーダムをしなければなりません。事に顕微鏡治療をする時は猶更です。
⑤ 術前のレントゲン写真です。根管治療が中途半端でした。この写真では半分も写っていませんが、根の先端部に黒い陰影像が少し見えます。これが嚢胞であり、大きくなるといけないので除去した方が良いと診断しました。再根管治療はしなくてはなりませんが、それだけではこの嚢胞は消えません。
⑥ 術後のレントゲン写真です。根管内が大きく汚染されていました。ここを無菌化してMTAセメントと伴に根管内を密封しました。この後大学病院の口腔外科を紹介しました。
⑦ 大学病院で嚢胞を摘出して戴きました。痛みは全く有りませんでした。根の先端部も少し切除しましたが歯の動揺は全く無く、十分に保存に耐えそうです。この後は精密な冠を被せて噛めるように治療します。